外壁塗装には人件費がかかります。逆に、人件費を安く抑えるとコストが下がります。
しかし、人件費を抑えたいのは依頼者(お客さん)というよりも、その前にリフォームの営業会社(orハウスメーカー)です。直接に作業をするわけでない営業会社では、仕事を下請けの工事店に依頼して、そこに自社分のマージンを乗せます。営業会社が儲けを確実に出すためには、下請けの工事店に対して、仕事をできるだけ安く発注することになります。
安い金額で下請けを受けた工事店では、限度額に制約があれば、所属する職人さんの腕が良くても、高品質の仕事は期待できません。人件費を減らすということは、工期の短縮につながります。
ふつうの大きさの一軒家での工事で、あっという間にたとえば一週間の工期で済ませるという受注があるとしたら、どこかおかしいと思うべきでしょう。足場を組み立て、あらゆる作業を終えて撤去してそんなに短期というのはふつうに考えられません。
そもそも何故、そんなちぐはぐなことが起きるでしょうか。問題は営業会社は、塗装業を始めるにあたって資格も届け出も必要ないという、少々驚くような事実にあります。
ただし問題ないのは「営業する」ことについてです。営業会社は資格や経験がない代わり、下請け業者に丸投げのような発注をします。塗装技能士のような資格を持っている業者は、むしろ、職人さんとしての仕事に追われており、コマーシャルや広告で目立つのは営業だけをしている会社・・・という傾向があります。
この記事は何を言いたいかというと、工事の依頼は営業会社やハウスメーカーでなく、本当に質の良い仕事をしてくれる業者に頼みましょう、ということです。そこを見抜くのがなかなか困難なのが、外壁塗装のむずかしいところです。
「失敗しない塗装会社の選び方」が重要だということに尽きそうです。