ウレタン塗料とシリコン塗料では、どちらがいいでしょうか。外壁の塗装に使う塗料にはおよそ4種類(アクリル系、ウレタン系、シリコン系、フッ素系)あり、実際に多く使われているのはウレタン系とシリコン系というのがポイントでした。
ではこの二つに絞った場合に、どちらがいいでしょうか。
1)ウレタン樹脂
ウレタンというのは、高分子化合物が作られるにあたりウレタン結合という結合をしているところから来ており、種類は1液型と2液型とがあります。ピッタリとした密着性に優れています。外壁塗装以外に、たとえば車の補修に使われたり、家具の仕上げに使われたりするのがウレタン樹脂です。アルコールを含むシンナーを使えないため、ウレタン樹脂専用のシンナーが必要です。
2)シリコン樹脂
ケイ素を核としたシロキサン結合を持つ無機化合物がシリコン樹脂と呼ばれます。外壁の塗装に使われるのはもちろんですが、シリコンは、シャンプーなどにも使われています(シャンプーやリンスでは逆に「ノンシリコン系」が謳われていますね)。種類には水性の1液型と、油性の溶剤1液型、溶剤2液型があります。シリコンの優れた点は、なんといっても耐熱温度が高いことで600度にも耐えるとされています。
この二つを比較するとシリコン樹脂は、耐用年数がウレタン樹脂よりも一般に長くなります。一方で価格としては、ウレタンよりシリコンのほうが高くなります。しかし、見積もりにあたり大ざっぱな数値でいうとウレタンで70万だとしたら、シリコンで80万にはならない程度の差でもあります。
耐用年数: ウレタンよりシリコンが長い
価格: ウレタンよりシリコンが高い
耐用年数と価格の二つの要素を見るかぎり、どちらを選んでも、ケースバイケースとなりそうです。しかし上記のように、シリコンのほうが高価になったとしてもさほどの率ではない傾向ですから、シリコンを使う人がやや多いのも現状。
このようにケースバイエースではありますが、だからこそ、その家の状況を適格に把握して、ふさわしい塗料を選んでくれる信頼される業者に工事をお願いしたいものです。工事業者の選び方についてはぜひ、「失敗しない塗装会社の選び方」をご覧ください。