代執行で空き家が撤去される。善し悪しはともかく、それが現実の時代をついに迎えました。ニュースなどでご存知かと思いますが、「空き家対策特別措置法」を受けて、危険な空き家などは行政が代執行してでも取り壊す場合があるということ。
「空き家対策特別措置法」は2015年の5月に施行され、その年の秋には、持ち主不明の特定空き家について執行された例が神奈川県の横須賀市にありました。
今回は2016年の3月3日に、葛飾区宝町の木造二階建て、築50年以上の民家が代執行で撤去されました。今回は持ち主が分かっていて、しかし持ち主が改善指導に従わないということで執行にいたったわけです。持ち主の方にはそのかたなりの理由があったのでしょうけれど、区が代執行を行い、その費用の百数十万ほどが持ち主に請求されるとのことです。
いざ地震などがおきると倒壊のおそれがあり、近くを通る子供の安全なども配慮されたようです。
家をリフォームしようとか外壁の塗装を検討する方にとって、このように家が危険な状態というのは、あまり関係のないテーマかもしれません。しかし、家は持っているかぎり責任があり、仮に老朽化しても誰かがどうにかしてくれるはずもないということを、当然なのですが考えさせられました。
空き家対策特別措置法ができたため、特定空き家と判断された家の持ち主は撤去命令を受けますし、住んでいないとしても誰の所有の家かというのは、当然、役所等が調べれば分かることです。
やはり家はメンテナンスが大切なようです。あるいは近い将来か遠い将来か、いずれ今の家は売ることになりそう・・・という方の場合、危険を避けるためにも、あるいは家という商品価値を高く維持するためにも、家のメンテナンスにはやはり充分に気を配っておきたいものですね。
外壁塗装は定期的に行う必要がありますが、それと同時に周囲に伸びている庭木など、知らないうちに誰かに迷惑をかけている点はないか、チェックしてみることも必要かもしれません。
特殊な例としては、外壁の塗装もさることながら、仕事の都合や家庭内の事情の変化で、むしろ家を手放す(家を売る)という方向で検討を始める方もいます。家を売るとしたら、また誠実な業者と関わりを持つころが望まれます。